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技能実習関係 2018年の不正行為について

 

法務省のホームページにおいて、技能実習関係の平成30(2018)年の不正行為について公表されました。

法務省ホームページ 平成30年の不正行為について 法務省広報資料 平成30年の不正行為について

以下に重要事項をまとめています。当資料を、今後の適正な技能実習生受入れのために役立てていただければと思います。

1.不正行為機関数

2017年と比較すると、監理団体は27機関から7機関へ、実習実施機関は183機関から104機関へ減少した。

2.実習実施機関の業種別不正行為機関数

104機関のうち、繊維・衣服関係が46機関(44.2%)、農業・漁業関係が33機関(31.7%)、建設関係が12機関(11.5%)と、この3業種で87.5%を占めている。

3.類型別不正行為件数

(一つの機関が複数の類型により不正行為の通知を受けた事例を含む。)

2017年と比較すると、299件から171件に減少した。このうち、157件が実習実施機関、12件が監理団体。
実習実施機関の157件のうち、賃金等の不払いが81件(51.6%)、偽変造文書等の行使・提供が34件(21.7%)、保証金の徴収等が16件(10.2%)、労働関係法令違反が12件(7.6%)と、この4類型で91.1%を占める。
監理団体の12件のうち、監理団体における「不正行為等の報告不履行」・「監査、相談体制構築等の不履行」が6件(50%)、偽変造文書等の行使・提供が4件(33.3%)と、この2類型で83.3%を占める。

4.不正行為の具体例

○実習実施機関の不正行為

(1)賃金等の不払い

【事例】
地方入国管理局が労働基準監督署と合同で調査を行った結果、縫製業を営む実習実施機関2社が、技能実習生合計16名に対し、約1年8か月間に渡り、時間外労働に対する賃金を時給200~500円に設定していたことが判明し、不払の総額は2社16名分を合わせて約1,277万円に達した

(2)偽変造文書等の行使・提供

【事例】
地方入国管理局と労働基準監督署の合同調査を端緒に賃金の不払が判明した事案において、縫製業を営む実習実施機関2社(上記「賃金等の不払」と同一機関)が、技能実習生に対する賃金の不払を隠蔽する目的で、実際に支給した賃金とは異なる金額を記載した虚偽の内容の賃金台帳を地方入国管理局に提出した。

(3)保証金の徴収等

・保証金の徴収等とは
技能実習生が従事する技能実習に関連して、技能実習生やその家族から、保証金を徴収するなどしてその財産を管理していた場合や労働契約の不履行に係る違約金を定めるなど不当に金銭その他の財産の移転を予定する契約を締結していた場合。

【事例】
農業を営む実習実施機関15機関は、時間外労働に係る割増賃金を技能実習生名義の口座ではなく、実習実施機関の代表者又はその親族名義の口座に振り込むなどしており、技能実習生の財産を管理した

(4)労働関係法令違反

・労働関係法令違反とは
技能実習の実施に関して、労働基準法、労働安全衛生法、職業安定法等の労働関係法令について違反があり、技能実習の適正な実施を妨げた場合(「暴行・脅迫・監禁」、「賃金等の不払」及び「人権を著しく侵害する行為」に該当する行為を除く。)。

【事例】
地方労働局からの通報を端緒に、食品製造業を営む実習実施機関が、技能実習生に対して、有効な時間外労働・休日労働に関する協定(36協定)を締結することなく、最長で1か月当たり約225時間の違法な時間外労働を行わせたことが判明した。

<注意事項>
本事例では、有効な36協定を締結していなかったようですが、36協定を締結していれば何時間時間外労働をさせてもよいということではありません。

○監理団体の不正行為

・「監理団体における「不正行為等の報告不履行」・「監査、相談体制構築等の不履行」」とは
技能実習の継続が不可能となった場合の報告を怠り、あるいは、団体要件省令に規定する監理団体が不正行為を行ったときの地方入国管理局への報告を怠った場合や、同じく団体要件省令に規定する監査、相談体制構築等の措置を講じていなかった場合。

(1)「不正行為等の報告不履行」・「監査、相談体制の不履行」

【事例】
監理団体が、約1年9か月間に渡り、地方入国管理局に報告していた監査のうち8割以上の監査について、実習実施機関を訪問していないなど、実際には監査を行っていなかったことが判明した。

 

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